2003年11月16日
第28回 エリザベス女王杯
桜花賞3着馬ダイナカールは優駿牝馬(オークス)で28頭立ての2番人気。
新馬戦から3連勝。4歳牝馬特別(西)で2着、桜花賞3着。鞍上は2戦乗った東信二騎手から主戦岡部幸雄騎手に戻ったとあって、ここでの巻き返しに大きな期待がかかるのも当然か。
この優駿牝馬は歴史に残る大激戦となった。
鼻頭鼻頭という僅かな差で5頭が1度に雪崩れこんだゴール前。5着まで、全ての馬が「2.30.9」という同じ時計で走り抜けたのだが、勝馬は写真判定の末に1頭だけとなった。
勝ったのはダイナカール。7戦目にしてG1ウィナーの仲間入りを果たした。
この激戦の後、セントライト記念・ローズS・ターコイズSと好走するが、古馬、牡馬との対戦となるとやはり分が悪かった。2着、3着は何度もありながらも、勝ち星は優駿牝馬のあと1つだけで引退し、繁殖入りした。
Photo Data:(C)Carrot Lunch
「名牝、名母とならず」とはよく言ったものだ。
ダイナカールもこの例に漏れず、流産・1勝馬・不受胎・未勝利・不受胎・5勝馬とお世辞にも名母とは言えないような繁殖成績を残してしまった。
しかし、ダイナカールは誰もが諦めに似た感情を抱き始めた頃、トニービンを相手に不世出の牝馬を産み落とした。

父・トニービン
母・ダイナカール
知らぬ者の方が少ないだろう。エアグルーヴだ。
数多くの名馬を育ててきた伊藤雄二調教師もこの馬には惚れ込み、丹念に育て上げて戦場に送りこんだ。
早くもその能力を多くの人々に認められていたエアグルーヴはデビュー戦を1.6倍という支持で迎えたが、マイネルランサムに僅か首差遅れをとってしまった。
しかし3週間後に再び札幌の新馬戦に姿を現すと後続を5馬身も引き離して勝利を飾り、10月のいちょうステークスも勝ってG1・阪神3歳牝馬S(現・阪神JF)へと向かった。

早熟傾向の非常に強い馬達が幅を利かせる中で、「素質」で挑むエアグルーヴは3番手の評価。2連勝でここに臨んだイブキパーシブ、新馬戦で力強い駆りをみせたゴールデンカラーズの後塵を拝した格好だ。
ここまでも先行して勝ってきたビワハイジはここでも積極的に先頭に立つ。みなぎる闘志をキネーン騎手が懸命に抑え込みながらエアグルーヴはビワハイジのすぐ後ろ。
直線、エアグルーヴはビワハイジを捉えきる事ができず、この2頭の順番はゴールまで替わる事がなかった。1着ビワハイジ、2着エアグルーヴ。2度目の敗北を味わうことになってしまった。
残念な結果ではあったが、このレースを糧にして阪神3歳牝馬Sから約3ヶ月後のチューリップ賞へと参戦した。着実に成長してきたエアグルーヴは再びビワハイジと対戦することに。ここでは阪神3歳牝馬Sで勝ったビワハイジが支持された。しかし、ファンはレースが終わった時に、エアグルーヴが秘めていた能力の高さに魅了されることになる。
まずカネトシシェーバーが先頭に立つとビワハイジは2番手につける。阪神3歳牝馬S同様に先行して押し切る構え。エアグルーヴは同じ過ちを繰り返さぬよう、その背後でレースを進める。
前半3ハロンは36.1秒というかなり遅いペースとなり、ビワハイジがまたそのまま逃げ切る姿を多くの者が思い描いていた。残り600mを過ぎてもまだエアグルーヴは動かない。いや、動けないのか?と観客が思い始めた頃にいよいよO・ペリエ騎手はスパート。実は後方から伸びてくるであろうロゼカラーを封じ込めるために、ギリギリまで十分に見計らった仕掛けだった。
ここからは実に強かった。ビワハイジに並ぶとさらに速度は上がり、みるみるうちに離してゆく。ゴールではなんと5馬身もの差が開いていた。
チューリップ賞を完璧な内容で制し、桜花賞の中心的存在となったエアグルーヴだったが本番まであと4日というとき、じつに残念なニュースを人々にもたらすことに。
「エアグルーヴ、熱発で桜花賞を回避。」
牝馬三冠も夢ではないと思われていた馬はかなり早い回復をみせ、桜花賞出走も可能ではあったかもしれないが、大事をとって後のレースに備えることが選ばれた。
主役を失った桜花賞は、4歳牝馬特別を1番人気で勝ったリトルオードリーが4.6倍で1番人気。ビワハイジが殆ど差が無く4.8倍で2番人気。単勝オッズも主役不在を如実に物語っている。結果も同様だ。勝ったのは10番人気のファイトガリバー。これで桜花賞4勝目となる田原成貴騎手の好騎乗が光っていた。2着にはクイーンCを1番人気で勝っていながらも、鞍上が武豊騎手から南井騎手に替わった為に4番人気まで評判が下がっていたイブキパーシヴ。馬連配当は142.3倍という高配当となった。
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桜花賞出走を見送ったエアグルーヴは優駿牝馬に直行する事を決めた。
1度はエアグルーヴを倒したビワハイジは東京優駿へと向かい、イブキパーシヴは優駿牝馬を回避して休養に入った。熱発の休み明けとあってもエアグルーヴはこのレースの中心のようだ。
2・3番人気は4歳牝馬特別で2・3着のエリモシックとナナヨーストーム。桜花賞2着のファイトガリバーは実力ではないと判断されて4番人気。

1996年5月26日、第57回優駿牝馬のゲートが開いた。
スタンド前からのスタートが影響したのか、シーズグレイスとロゼカラーがダッシュがつかずに大きく遅れ、人気のエリモシックも少し遅れた。東京競馬場の観衆は目の前の光景に大きく沸き上がる。
スムーズにスタートして流れに乗ったエアグルーヴの鞍上は武豊騎手。ペースが遅いと判断すると前から5番手ほどの位置まで馬を進めて折り合いをつける。先頭をマイペースで走っているのはノースサンデー。逃げるのは武豊騎手が乗った新馬戦の時以来となるが、ここでも通用するのか。桜花賞2着のファイトガリバーはスローペースにも臆せず後方からの競馬。伝統ある府中の2,400mを18頭が駆け抜けてゆく。
名勝負が繰り広げられるはずの直線でアクシデントが発生してしまった。先頭を走っていたノースサンデーがよれて後続の進路を妨害してしまったのだ。マックスロゼ、ウエスタンスキャン、キハク、ロゼカラー、そしてエアグルーヴの進路さえも狭まってしまったのだが、ここで負けるわけにはいかない武豊騎手とエアグルーヴは怯む事無く突き進み、先頭に立つと他馬をひきはなしてゆく。
残り僅かで後方に待機していたファイトガリバーが外から伸びてきたが、並ばれるともう1段速度を増して1馬身半の差をつけてゴールに飛び込んだ。
「母仔2代オークス制覇」という偉業を成し遂げたエアグルーヴは、約5ヶ月後の秋華賞に出走。パドックでカメラのフラッシュに驚いたうえ、さらにレース中に骨折して10着に惨敗して戦列を離れた。
復帰してからはマーメイドS、札幌記念と断トツの1番人気で連勝し、堂々と秋の王道3連戦へ。男勝りの快進撃がなおも続く。天皇賞(秋)では1番人気バブルガムフェローを差しきって勝利し、続くジャパンカップでは日本馬最先着のピルサドスキーに続く2着。有馬記念ではシルクジャスティス、マーベラスサンデーに差されてしまったが、意地を見せて3着に。
休養を挟んだあとも衰えを見せない。大阪杯を勝ち、鳴尾記念では2着。続く宝塚記念ではサイレンススズカ、ステイゴールドに続く3着。札幌記念を連覇し、休み明けのエリザベス女王杯でも3着。そして万全の態勢で臨んだ2度目のジャパンカップでは後に仏国G1を2勝し、凱旋門賞で2着に入る事になるエルコンドルパサーに続く2着でゴールした。
引退する事が決まっていた有馬記念では2冠馬セイウンスカイとさほど差の無い2番人気。ファンの多くはエアグルーヴが有終の美を飾るのを信じていた。陣営もエアグルーヴの力を信じていた。完璧な仕上げで迎えた有馬記念で鞍上の武豊騎手もスタート前から勝利を確信していた・・・。
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この有馬記念を勝ったのは本格化の兆しを見せ始めていたグラスワンダーだった。2着には春の天皇賞を勝ったメジロブライト。3着にはここが指定席かステイゴールド。エアグルーヴは、スタート直後の落鉄が響いていたのか、それとも能力の衰えなのか5着に敗れてしまい、引退を決断されることになった。

引退し故郷に戻ると、繁殖牝馬という新しい道へ。
2000年・アドマイヤグルーヴ、2001年・イントゥザグルーヴ、2002年・サムライハートと3年続けてサンデーサイレンスと交配され出産した。
牡馬の一線級と互角以上の闘いを繰り広げてきたエアグルーヴと、何年ものあいだリーディングサイアーに輝き、日本の馬産を根底から覆したサンデーサイレンスの仔が注目されない訳がない。初産駒への注目度は勿論、並大抵のものではなかった。
2000年7月。「エアグルーヴの2000」は日本競走馬協会が主催する世界最大規模のサラブレッド当歳セール「セレクトセール」に上場。牝駒としては破格の2億3000万円で近藤利一氏に落札され、一般公募によって「アドマイヤグルーヴ」と命名された。
管理を任されたのはサイレンススズカ、アドマイヤコジーン、アドマイヤベガなどで知られる橋田満調教師。入念に仕上げて、2002年11月に京都競馬場の新馬戦にデビューさせた。

この馬はあまりにも有名すぎた。日本中が注目したこの新馬戦でのアドマイヤグルーヴの単勝オッズは1.2倍。2番人気のマイネルアンドレアが大きく離れた8.5倍ということからも、その度合いがわかるだろう。
レースはバラバラとしたスタートからエイシンイイデサンが出てきて先頭に立ち、スローペースで進んだ。アドマイヤグルーヴはそのすぐ後ろだ。
直線ではしっかり伸びて逃げていたエイシンイイデサンを捉え、1馬身半の差をつけてゴールし人気に応えた。この時の上がり3ハロンの時計は33.9秒。今後にも大きな期待を抱かされる素晴らしい切れ味だ。
4週間後のエリカ賞(500万下)でも好位から直線伸びて単勝1.1倍の支持に応え、オープンのレースに向かう。
2連勝のアドマイヤグルーヴが次に出走したのは、皐月賞を目指す牡馬達が集う若葉S。桜花賞出走の為には賞金が足りず、ここで勝って賞金を加算しなければならない。「3ヶ月ぶりの出走」「オープン牡馬との対戦」だが、超良血牝馬の人気は変わらず、1.7倍の1番人気に推された。
またも好位で進み、直線で抜け出す競馬でゴールを目指す。今回は、すぐ後ろでピッタリとマークしていたM・デムーロ騎手のビッグコングに鼻差まで詰め寄られたが、桜花賞への切符を手に入れた。
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母は出走することすら出来なかった桜花賞。ファンはアドマイヤグルーヴの後ろにエアグルーヴの姿を想い、1番人気に支持した。
しかし、レースでは父・サンデーサイレンス譲りの悍性を露にしてしまい敗北を喫することになってしまう。
牡馬相手の若葉Sが負担になっていたのか、マイナス10キロという馬体でパドックに現れたアドマイヤグルーヴはうるさいところを見せ、それはゲートに入ってからも変わらなかった。ゲート内で前に突進し、後ろに下がったときにスタートとなって、2馬身も遅れをとってしまった。先手を取ったのはモンパルナス。シーイズトウショウ、スティルインラブがその後ろに続く。武豊騎手はアドマイヤグルーヴを最後方で走らせ直線に賭ける。
前半4ハロン46.7秒という平均的な流れは前をゆくスティルインラブとシーイズトウショウに大きく味方した。直線、僅かに空いた隙間からスティルインラブが余裕たっぷりに抜け出す。シーイズトウショウも最内からスパートをかける。脚をためていたアドマイヤグルーヴも4角過ぎから進出し、残り200M過ぎでは周りの馬全てが止まって見えるほどの勢いで伸びてきたが、桜花賞レコードを塗り替えるほどの走りをしたスティルインラブには追いつくことができず、3着に敗れた。

桜花賞で出走18頭中1番の末脚を見せたアドマイヤグルーヴは、広く直線の長い東京競馬場で母子3代オークス制覇を目指す。
母子3代でオークスを勝った前例はない。それは日本に限らず海外に於いてもだ。良血馬の偉業達成を信じる者によって大きな支持を集め、桜花賞で見せた末脚の衝撃が単勝オッズを1.7倍にまで上げた。
人々の期待に反してアドマイヤグルーヴはまた猛々しい部分を出してしまう。ゲートには無事入ったが、中で2度、3度と脚をバタつかせてもがいている時にスタートが切られた。武豊騎手が落とされてしまいそうになるほどにバランスを崩し、3馬身以上も遅れをとる。スタートしてからも嫌がる素振りを見せ、2角に差しかかっても首を振っている。向こう正面を過ぎる頃には少しは落ち着いてきたが、時すでに遅し。もう力は残ってはいなかった。直線に向き懸命に追われるが伸びない。最後の力を振り絞っても7着が精一杯だった。
「もう桜花賞を勝てたからいい。無理せんと走ってこい」と言われた幸騎手は力むことなく馬の力を信じて乗った。勝ったのはゴール前で抜け出した桜花賞馬スティルインラブ。10年ぶりの牝馬2冠を達成した。
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アドマイヤグルーヴは優駿牝馬のあと夏を休み、再びその姿を現したのは9月のローズS。ここでもスタートは良くなく、1馬身出遅れてしまったがすぐに先行集団の後ろにとりつく。直線は追いだされると最速の上がりで伸びてゴール前ヤマカツリリーを差し切り、6ヶ月ぶりに勝星をあげた。2冠馬スティルインラブもこのレースに出ていたが5着に惨敗した。

牝馬3冠最後のひとつ、秋華賞。
休み明けのローズSを制したアドマイヤグルーヴがまた1番人気。牝馬3冠すべてを1番人気で走ることになったのだが・・・。
今回はスタートも良かった。道中も落ち着いていて、鞍上との呼吸もぴたりと合っている。ライバル、スティルインラブのすぐ後ろにつけて、あとは直線で捉えるだけだ。
前を走る幸騎手もその思惑を勿論わかっていた。京都内回りの直線は短く、坂も無い。前を早めに捉まえなければ粘られて負けてしまうし、早く仕掛けてしまうとすぐ後ろでマークしているアドマイヤグルーヴに差されてしまう。幸騎手は当日まで悩んだ末、結論を出していた。
「後ろのことはあまり気にせず、やっぱり馬を信じて乗ろうと心に決めました。それで差されるなら仕方がない。」
桜花賞・優駿牝馬を制したパートナーの力を信じて4角手前から仕掛ける。アドマイヤグルーヴも遅れずついていく。後方で溜めていた脚を爆発させて、内で粘っているヤマカツリリーを封じ込め、先頭のマイネサマンサも追い抜いたところがゴールだった。スティルインラブをマークして、直線ほぼ同じ脚色で伸びたアドマイヤグルーヴは並ぶこともできずに2着に敗れ、スティルインラブに17年ぶりの牝馬3冠を達成させてしまった。

2003.11.16 第28回 エリザベス女王杯 G1

1996年から古馬混合戦となり、1999年からは国際交流競走となった牝馬限定のG1レース。一般的に牡馬に比べ能力が劣ると言われる牝馬にとっては貴重な大舞台だ。当然、牝馬のトップクラスが顔を揃える。
G1を勝っている馬はスマイルトゥモロー、レディパステル、スティルインラブの3頭。
他にも重賞常連の名前が並ぶ。前年このレースを制したファインモーションはマイルCSへと向かったが、2着のダイヤモンドビコー、3着のレディパステルが参戦し、なかなか興味深い1戦となった。
1番人気は3冠牝馬スティルインラブ、2番人気にも3歳馬アドマイヤグルーヴだ。ついにアドマイヤグルーヴは1番人気を譲ることになった。

格理論で考察してみよう。
古馬・牡馬相手のG1レースで好走がなければ格は上がらない。男勝りと称されたアドマイヤグルーヴの母エアグルーヴでさえもG2A以上にはなれなかった。
今回もG1級どころかG2級さえもいない。ダイヤモンドビコー、レディパステル、スティルインラブの3頭がG3級だ。OP級にアドマイヤグルーヴ、ローズバド、ヤマカツリリー、シンコールビー、スマイルトゥモローの5頭。近走全てに○が付いている馬もおらず、かなり難解だ。

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3冠を取れる器とも思われていたアドマイヤグルーヴは、とうとう無冠で終わってしまった。その敗因に考えられるのはずっと陣営を悩ませていた、すぐに昂ってしまう気性だった。幾度も陣営は対策を練り、試行錯誤を繰り返してきた。エリザベス女王杯のパドックでは騎手を乗せず、検量室の前で乗せたのもそのためだ。
ひとつひとつが実を結び、落ち着いて馬場に飛び出したアドマイヤグルーヴの馬体は光り輝いていた。

ゲートが開き、各馬一斉に飛び出す。ややダッシュがつかないのはダイヤモンドビコー。勢いよく先頭に飛び出したのはオースミハルカ。負けじとメイショウバトラーが追われて前に出る。ハナは譲れぬとその2頭を外から抜かしていったのはスマイルトゥモロー。後続を5馬身以上引き離し飛ばしまくる。前半1000Mの時計は57.5秒の無謀とも思える超ハイペース。この3頭からさらに5馬身ほど空いてヤマカツリリーとトーワトレジャーが続く。人気のスティルインラブまでは先頭から15馬身くらい。最後方ショウナンバーキンまで20馬身以上の縦長の展開だ。
3角、高低差4.3Mの坂を越え、残り600Mを過ぎると後続も一気にペースアップ。馬群が固まる。直線に入りまず抜け出したのはオースミハルカ。力尽きたスマイルトゥモローを抜き、メイショウバトラーにも2馬身の差をつける。
残り200M、待機していた馬達が速度を増し迫ってくる。外から伸びてきたのはスティルインラブ、やはり来た3冠馬!そのさらに外からはアドマイヤグルーヴが迫る。スタンド前で観客に眼を向ける素振りを見せたが、武豊騎手に一喝されると鋭く前を見据え、重心が下がった。脅威の瞬発力でスティルインラブに並び追い越すが、スティルインラブも意地を見せて食い下がる。2頭は鼻面を揃えてゴールに飛び込んだ。

鼻差でエリザベス女王杯を制したのはアドマイヤグルーヴだった。2着との差は僅か18センチと小さいものだったが、手にした古馬混合G1勝利という栄冠はとても大きい。
新馬戦から8戦すべてで手綱を執ってきた武豊騎手は「勝てる力があるのに今まで勝たせることができなかった。本当に今日は嬉しいです。ここまでの状態に仕上げてくれたスタッフに感謝します」と喜びを語った。

ダイナカール、エアグルーヴに続く優駿牝馬制覇はならなかったが、母・祖母ともに勝つことはなかったエリザベス女王杯を制したアドマイヤグルーヴ。
馬主の近藤利一氏はレース後、翌年の天皇賞(秋)への参戦、ヨーロッパへの遠征、スティルインラブとの決着、そして相応しい種馬との配合、とアドマイヤグルーヴに対して抱く多くの夢と可能性を語ってくれている。

アドマイヤグルーヴの未来への興味はまだまだ尽きない。



2003年 11月 16日
天気 − 晴れ
馬場 − 良

京都 11 R
エリザベス女王杯
G1(定量)

芝 右 2200 M   15 頭立

馬    名 性年 斤量 馬体 全格 出走 芝格 出走 休み 連闘 中央 クラ 別定 特別 馬場 頭数 古混 牡混 他条 タイム 人気 オッズ  
1 7 アドマイヤグルーヴ 
武豊
3 54.0 462
0
OP A 7 OP A 7
2.11.8 2 3.6  
2 5 スティルインラブ 
幸英明
3 54.0 454
-6
G3 A 7 G3 A 7
×
×
2.11.8 1 3.0  
3 14 タイガーテイル 
ジレ
4 56.0 454
0
B 12 B 0
×
-
-
-
-
-
-
-
-
2.12.0 10 44.6  
4 3 レディパステル 
蛯名正義
5 56.0 456
-8
G3 A 20 G3 A 19
×
2.12.1 4 7.6  
5 15 ローズバド 
横山典弘
5 56.0 432
-4
OP B 23 OP B 23
×
×
2.12.1 3 5.6  
6 9 ダイヤモンドビコー 
ペリエ
5 56.0 470
-2
G3 C 22 G3 C 22
×
×
×
×
×
×
×
×
2.12.2 5 10.1  
7 8 ヤマカツリリー 
安藤勝己
3 54.0 480
-4
OP A 10 OP A 10
2.12.3 8 22.1  
8 1 アナマリー 
スミヨン
4 56.0 448
0
B 18 B 0
×
-
-
-
-
-
-
-
-
2.12.4 6 16.6  
9 2 オースミハルカ 
川島信二
3 54.0 456
+4
1600 A 10 1600 A 10
×
×
×
×
×
×
×
×
2.12.4 11 51.2  
10 6 ヘヴンリーロマンス 
松永幹夫
3 54.0 500
+4
500 A 11 500 A 9
2.12.5 9 41.5  
11 12 トーワトレジャー 
上村洋行
6 56.0 472
0
1600 C 23 1600 C 22
×
×
×
×
×
×
×
×
2.12.7 15 179.5  
12 4 メイショウバトラー 
武幸四郎
3 54.0 504
0
500 A 6 500 A 4
2.12.9 12 81.7  
13 11 ショウナンバーキン 
四位洋文
5 56.0 474
-2
1000 A 16 A 14
2.13.3 14 146.8  
14 10 シンコールビー 
佐藤哲三
3 54.0 442
-2
OP B 14 OP B 14
×
×
×
×
×
×
×
×
2.13.8 13 120.9  
15 13 スマイルトゥモロー 
吉田豊
4 56.0 442
-4
OP B 11 OP B 11
×
×
2.14.0 7 20.2  

 

単勝 7 360 円 2 人気
複勝 7 140 円 1 人気
5 140 円 2 人気
14 910 円 11 人気
枠連 3 - 4 470 円 1 人気
馬連 5 - 7 530 円 1 人気
ワイド 5 - 7 280 円 1 人気
7 - 14 2990 円 33 人気
5 - 14 2830 円 31 人気