2003年2月23日
第20回 フェブラリーステークス
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1位・・・(有)社台レースホース
2位・・・(株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
3位・・・(有)サンデーレーシング
4位・・・(有)ノースヒルズマネジメント
5位・・・平井 豊光
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これは2003年の年間馬主成績(賞金順)である。

日本国内では競走馬を購入する資金さえあれば誰でもすぐ馬主になれるというものではない。日本中央競馬会の馬主の資格を取得する為には、十分な資産と収入(およそ年収2000万円以上・資産一億円以上)と本人・家族の健全さと、これらを証明する数々の書類の提出と審査が必要だ。
馬主資格を取得できたとしても、非常に高額な競走馬を購入し且つ毎月の預託料などの必要経費を支払うのはなかなか容易な事ではない。
しかし、競馬を楽しんでいると、たとえ馬主資格を取得する事ができなくても、自分の馬を持ち、走らせて応援しその成績による収入を得たいと思う者も現れてくる。
また、競走馬を生産・育成・販売する側としても、より確実な販売先の確保と、安定した価格が求められていた。
両者のメリットが合致したのがクラブ制度だ。よく耳にする一口馬主である。

このシステムはやはり合理的と言えよう。成績がその事を如実に示していて、2003年の馬主成績5位までのうち4位までをクラブが占めている。その中でも圧倒的な成績を残したのが1位の(有)社台レースホースだ。32億円以上の賞金を獲得し、2位のラフィアンに14億円近くの差をつけた。
Photo Data:(C)FUTURE STAR
(有)社台レースホースはクラブ法人であり、愛馬会法人(有)社台サラブレッドクラブ(以下TC)から競走馬という現物出資を受けて競走に参加している。クラブ会員はこの社台TCと匿名組合契約を結び金銭出資をし、賞金などから配当を受け取るという仕組みだ。
社台TCは世界有数の生産牧場、社台グループのクラブとして名を馳せている。社台グループは一流の繁殖牝馬と種牡馬を多数繋養、優れた設備で優秀な競走馬を生産・育成・管理し、なんと20年間も中央競馬会の馬主成績第1位の座に君臨し続けている。特にこの社台グループが所有するサンデーサイレンスが残した成績は素晴らしく、日本の競馬を大きく変容させたと言っても過言ではないだろう。

2000年、社台TCから会員募集された馬がいた。アメリカで生産され、フランスで8戦3勝の成績を残したニキーヤの2番仔、ニキーヤの99・父サンデーサイレンス、募集価格6000万円。
広く会員を募り500口の募集などで1頭を低価格で提供しているクラブも多くある中で、社台TCではより強くオーナー気分を味わってもらうために募集口数を40口と決めており、この馬の1口の価格も150万円だった。
後に、心をひき寄せられるような魅力溢れる競走馬となってほしいと願いを込めて「黄金の魅力」と命名されるゴールドアリュールである。
初戦はヤマニンセラフィムに勝利を譲ったが、2戦目は好位から危な気なく抜け出して勝利。順調な滑り出しにも思えたが、その後に芝のレースで惜しい4連敗を喫してしまう。
しかしこの4連敗こそがゴールドアリュールにとって大きな転機となった。次に出走した3歳500万下ダート1800Mで後続に4馬身をつける逃げきり勝ち。すぐさま向かった端午Sダート1800Mでも3角で先頭に立つと後続を突き放し圧勝。ダート競走に対する高い適性を見せつけた。
能力を示し、賞金を積み重ねたゴールドアリュールは再び「芝」に向かう。目指すは3歳馬の頂点・東京優駿だ。ダートでしか良積の無いこの馬の評価は18頭立ての13番人気と非常に低かった。しかし結果はタニノギムレット、シンボリクリスエスとあまり差のない5着。競走馬としての能力の高さは十分認められたがやはりこの馬の力を最大限に発揮できるのはダートだと判断された。

芝コースで行われる東京優駿では残念ながら勝利する事ができなかったが、ダートコースで行われる"ダービー"では競う敵すらいなかった。
大井で開催されたジャパンダートダービーではスタートすると当然の如く先頭に。14頭を後ろに従えて悠々と進み直線では更に加速。1度も並ばれる事なく2着のインタータイヨウに7馬身差をつけて完勝した。
続く盛岡のダービーグランプリでも同様だった。能力の差だけで先頭に立ち、前半3ハロンを35.9秒という速いペースで飛ばしていく。これだけのペースで飛ばしているのに後半3ハロンを41.5秒で上がって来るのだから、スターキングマンに10馬身という着差も当たり前だろう。
Photo Data:(C)FUTURE STAR
地方競馬で名を馳せたゴールドアリュールは再び中央競馬に参戦した。今度はいよいよ古馬との対戦である。戦いの場は得意のダート、ジャパンカップダート(G1)だ。ダートの古豪が集まるこの戦場に果敢にも2頭の3歳馬が挑戦した。1頭は"ダービー2勝"ゴールドアリュール。まだ古馬との対戦はないものの、その強烈な勝ちっぷりから2番人気に支持された。もう1頭の3歳馬はアドマイヤドン。こちらは前走のJBCクラシックでプリエミネンス、カネツフルーヴ、マンボツイストといったダート界で活躍する古馬達を7馬身も置き去っての勝利から1番人気に支持された。
直線では、やはりこの2頭で決着するかと思われる抜け出しをしたのだが、デットーリの操る手綱に応えて内から伸びたイーグルカフェに差され、さらに外から猛然と追い込んできたリージェントブラフにもかわされて、アドマイヤドンは3着、ゴールドアリュールは5着に敗れた。

ダートレースでここまで1度も負けた事がなかったゴールドアリュール。ついに土がついてしまったが更なる高みに向け邁進する。
有馬記念から1週間。まだ興奮を胸に留める競馬ファン達が、最後の最後に迎える地方競馬のグランプリ、東京大賞典への出走だ。
地方G1・2勝、2着1回のトーホウエンペラー、JCD・2着でダート界のトップホースの仲間入りを果たしたリージェントブラフ、中央ダート競走5連勝でここに殴り込みをかけたビワシンセイキ、他にもカネツフルーヴ、ネームヴァリューとまさにダートの一流馬が一堂に会した素晴らしいレースとなり、大井には5万9千人もの人々が詰めかけた。
ここでの主役もやはりゴールドアリュールだった。これだけのメンバーを相手に堂々の単勝1.5倍。誰もがこの馬の勝利を疑っていなかった。
スタートは悪かった。このレースでは4頭が出遅れたのだが、残念ながらゴールドアリュールもその中に含まれていた。しかしすぐに立て直しハナを奪うと、あとはマイペースのレース運び。ビワシンセイキのマークも問題にせず、直線でもグイグイと加速。後方から一気に迫ってきたリージェントブラフも届かない。見事にこの年を締めくくったのだった。

2003.2.23 中山ダート1800m フェブラリーステークス(G1)

ジャパンカップダートと同じ舞台で行われる事になったこの年の最初のG1、フェブラリーS。暦の上ではもう春なのだが、上層に流れこんだ寒気の影響で平年よりも厳しい寒さに見舞われた。しかし待ち焦がれたG1を間近にして中山競馬場は人々の熱気に包まれていた。
活躍の場が増えたと言ってもまだまだ厳しいダート界。中央競馬における年に2回のG1のレースのひとつに一流どころが集まった。
人々にNo.1と評されたのは、既に地方競馬G1を能力の違いを見せつけて3勝しているゴールドアリュール。鞍上にはこれで6度目の手綱となる武豊騎手とあっては人々の注目を集めるのも当然と言える。
ほぼ変わらないオッズで人気を二分したのはアドマイヤドン。強豪集まるJCDでの好走は高い評価を受けていた。3番人気には中央での重賞勝ちはないが東京大賞典で2着に踏ん張ったビワシンセイキだ。

格理論でも考察してみよう。
出走頭数16頭のうち7頭がG2級。中央のダートG1がたったの2つしか無い事を考えれば、この出走馬達の格は非常に高い。
特にその中でもG2Aの値を示すのはエイシンプレストン、アドマイヤドン、イーグルカフェ、ゴールドアリュールの4頭。ゴールドアリュール以外は全て休み明けで明らかに"この後"まで見据えた出走だ。ゴールドアリュールも東京大賞典では勝利したが、中央競馬での出走はJCD以来となる為に近走には×が付いてしまっている。近走に全て○が付いているのはJCDで2着に飛び込み、その後も好走しているリージェントブラフ1頭のみ。格・近走で比較してもこれはなかなか難しい印象を受けるレースとなった。
Photo Data:(C)FUTURE STAR
ゲート入りは順調に行われたのだが、開いた直後にアドマイヤドンが大きく、大きく、砂に鼻を擦りつけるように躓いた。内からカネツフルーヴが「断固ハナ」と飛び出してゆく。スマートボーイは指定席を譲り2番手に。ゴールドアリュールは最内でこの2頭を見るような競馬。全くバランスの崩れない武豊騎手を背に力強く駆けてゆく。この人馬の「静」と「動」に見とれているうちにレースは早くも3角に差しかかる。減速するスマートボーイと、スパートするビワシンセイキをあっさり躱すとカネツフルーヴも射程圏に。残り200Mで一気に伸びて先頭に立つと後続を突き放す。1頭、やっとアクセル全開となったビワシンセイキが詰めてきたが鼻面さえ並ばせはしなかった。

フェブラリーSで遂に中央G1の栄冠も手に入れ、次に目指した舞台は世界の頂点のひとつ、ドバイWC。しかしイラク戦争開戦直前という世界情勢の中での開催に、参加を予定していた各国の有力馬陣営が次々と辞退を表明。ゴールドアリュール陣営は勇猛にも参戦を表明していたが、輸送機が出ずに出走を断念せざるをえなかった。
やむなく出走したレースはアンタレスS。完成の域に近付きつつあるゴールドアリュールにG3は軽過ぎた。逃げるスマートボーイを4角で捕まえ、そこからは完全な一人旅で、直線では中団から伸びたイーグルカフェを8馬身後方に置き去りに。観ている者すべてに「ドバイに出られていれば」と思わせる非常に力強い駆りだった。
その後、大井競馬場で開催された帝王賞に出走したのだが、不可解な11着惨敗という結果になってしまい、検査を受けたところ、呼吸が不自由になり競走能力に影響を及ぼす気管支系の疾患「喘鳴症(ぜんめいしょう)」にかかっている事が判明。1週間後に陣営、クラブ会員、多くのファン達に惜しまれながら引退した。
Photo Data:(C)FUTURE STAR
生涯成績は16戦8勝。附加賞も含めた総獲得賞金は410,376,000円にも達した。
入会金、会費、保険料、そして馬への出資金と一口馬主といえどもそれなりの費用がかかる。またその投資に見合う活躍をする馬は非常に少ない。賞金も全てが馬主に入るというわけではなく、税金、騎手・調教師・厩務員などに支払う進上金などを引いた残りの約80%が実際の賞金で、さらにここからクラブに対する経費も支払った残りを口数で分配するのだから個人の馬主のようにはいかないが、ゴールドアリュールの収めた成績は多くのクラブ会員達を魅了するものとなった。

「黄金の魅力」
自分の愛馬が4度もG1競走で勝利し、海外のトップレースに向かう・・・。
こんな命名者の期待に十二分応える馬が、これからもクラブ制度から誕生するに違いない。



2003年 2月 23日
天気 − 曇り
馬場 − 稍重

中山 11 R
フェブラリーステークス
G1(定量)

ダート 右 1800 M   16 頭立

馬    名 性年 斤量 馬体 全格 出走 ダ格 出走 休み 連闘 中央 クラ 別定 特別 馬場 頭数 古混 牡混 他条 タイム 人気 オッズ  
1 5 ゴールドアリュール 
武豊
4 56.0 512
+6
G2 A 13 G2 A 6
×
×
×
×
×
×
×
×
1.50.9 1 3.1  
2 8 ビワシンセイキ 
横山典弘
5 57.0 498
-4
OP A 17 OP A 14
1.51.0 3 8.5  
3 7 イーグルカフェ 
デムーロ
6 57.0 484
-2
G2 A 32 G2 A 8
×
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1.51.5 4 8.8  
4 2 カネツフルーヴ 
中舘英二
6 57.0 550
+5
G2 B 27 G2 B 20
×
×
×
×
×
×
×
×
1.51.8 14 45.8  
5 12 ハギノハイグレイド 
池添謙一
7 57.0 520
-4
G3 A 34 G3 A 29
×
×
×
×
×
×
×
×
1.52.3 12 35.0  
6 10 ノボトゥルー 
ペリエ
7 57.0 456
-8
G2 B 44 G2 B 39
×
×
×
×
×
×
×
×
1.52.4 5 13.6  
7 3 プリエミネンス 
柴田善臣
6 55.0 492
0
G3 B 38 G3 B 27
×
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-
-
-
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-
-
1.52.5 11 28.2  
8 6 マイネルブライアン 
北村宏司
6 57.0 538
-6
OP A 22 OP A 20
1.52.7 7 19.7  
9 15 リージェントブラフ 
吉田豊
7 57.0 532
+1
G3 A 48 G3 A 45
1.52.8 10 23.2  
10 4 アッパレアッパレ 
後藤浩輝
4 56.0 490
+2
OP A 14 OP A 10
1.53.1 15 48.6  
11 16 アドマイヤドン 
藤田伸二
4 56.0 448
-6
G2 A 10 G2 A 3
×
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1.53.5 2 3.7  
12 13 ディーエスサンダー 
勝浦正樹
4 56.0 506
+6
1600 A 13 1600 A 7
1.53.6 13 38.0  
13 9 スマートボーイ 
伊藤直人
8 57.0 490
+4
G3 A 54 G3 A 52
×
×
1.54.4 8 21.5  
14 1 エイキューガッツ 
田中勝春
8 57.0 470
-6
1000 C 28 1600 C 26
×
×
×
×
×
×
×
×
1.55.2 16 147.5  
15 11 レギュラーメンバー 
松永幹夫
6 57.0 526
-16
G2 B 19 G2 B 16
×
×
×
×
×
×
×
×
1.55.4 9 23.0  
16 14 エイシンプレストン 
福永祐一
6 57.0 472
-3
G2 A 27 B 1
×
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1.57.1 6 18.5  

 

単勝 5 310 円 1 人気
複勝 5 150 円 1 人気
8 240 円 3 人気
7 280 円 4 人気
枠連 3 - 4 660 円 2 人気
馬連 5 - 8 1370 円 2 人気
ワイド 5 - 8 610 円 2 人気
5 - 7 700 円 3 人気
7 - 8 1380 円 14 人気
馬単 5 - 8 2150 円 3 人気
三連複 5 - 7 - 8 4390 円 6 人気