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2002年11月17日
第19回 マイルチャンピオンシップ |
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頂きはひとつだけ。
1984年、中央競馬にグレード制が導入された。競走馬達はその定められた枠の中で頂点を目指して競う。目指すのはやはりG1であろう。1年間にこの頂きに立つ事を許されるのは僅か21頭。非常に厳しい世界だ。 エイシンプレストン。1度はこの「頂き」に立つ事を許された馬だ。 Photo Data:(C)Carrot Lunch
新馬戦を2戦目で勝利したエイシンプレストンは、デビューからたったの1勝・1ヶ月で朝日杯・G1という舞台に立つ。デイリー杯勝者レジェンドハンター、野路菊S勝者ラガーレグルス、いちょうS勝者マチカネホクシンに次ぐ4番人気であったが、直線では中団やや後方から前の馬達を差し切って見事1着でゴールイン。早くも頂点に立ったのだ。朝日杯で見事、勝利を収めた後も進撃は続く。2ヶ月の間が空いてしまったきさらぎ賞は9着という無惨な結果に終わってしまったものの、続くアーリントンC、NZトロフィーと、どちらも1番人気に応えて連覇。負かした相手の中にはアグネスデジタル、イーグルカフェ、レギュラーメンバーなどが含まれているのだからこの馬の能力の高さが窺い知れる。多くの者が「NHKマイルCはこの馬」と思い始めていた。 好事魔多しと言うべきか。 次のG1タイトル・NHKマイルC奪取が見えてきた矢先に故障が発見された。診断は「左第1指骨々折」。全治には3ヶ月以上を要する事が判明した。長い休養を余儀なくされたエイシンプレストンが再びターフに姿を見せたのは、NZトロフィーから6ヶ月以上も経過したスワンSだった。別定のG2という好条件のスワンSに短距離界の強豪達が集まった。G1に勝利した事のある馬がエイシンプレストン以外に6頭。さらに骨折休養明け、初めての古馬との対戦、初の1400Mという距離と余りにも過酷な条件がこのレースには揃っていた。 エイシンプレストンは道中、後方で待機して直線では上がり3ハロン33.7秒という出走馬中最速の末脚で追い込んだものの着順掲示板に載る事もできなかった。 スワンSで苦汁を嘗めたが果敢にも陣営はその次のレースにG1のマイルチャンピオンSを選んだ。頂点への2度目の挑戦である。 やはりG1。厚く、高い壁が眼前に聳え立っていた。今回もG1勝馬が多く揃ったうえに、勝ってはいないもののG1で度々好走している馬も多く出走してきた。1番人気には2、3歳時に重賞3連勝を収めG1でも連対しているダイタクリーヴァ。この日はアクシデントで乗れなくなった高橋亮騎手に替わり、安藤勝己騎手の騎乗だ。 スタートではこのダイタクリーヴァとエイシンプレストンが僅かに出遅れて場内のざわめきを誘うも素早く立て直した。道中はヤマカツスズランとダイワカーリアンが先行する速いペースで進み、どの馬も順調な手応えの様子だ。4角を過ぎてダイタクリーヴァが先陣を捕らえて先頭に立ち後続を離しにかかるが、大外から突っ込んできた13番人気の伏兵アグネスデジタルの末脚に屈してしまった。エイシンプレストンはここでは十分健闘し、なんとか着順掲示板に自分の番号を載せた。 Photo Data:(C)Carrot Lunch
復帰後、残念ながら2連敗を喫してしまったが、苦難の道はまだまだ続く。骨折の影響か勝利に辿り着く事ができない。京都金杯、根岸S、中山記念、ダービー卿CT、京王杯スプリングCと連敗し、3度目のG1挑戦となった安田記念では10番人気の10着とまるで見せ場なく馬群に沈んだ。ようやく復活の兆しが見えたのは安田記念のすぐ後の米子S。エイシンプレストンは久々の勝利の味を噛みしめた。なんと1年2ヶ月ぶり、8連敗の後の勝利だった。ここからは再び快進撃が始まった。G3の北九州記念を2番手から抜け出して後続を寄せつけずに圧勝。続く関屋記念では32.6秒の末脚を繰り出して3着、さらに毎日王冠でも並み居る強豪達を撃破して1着でゴールした。 そして迎えた2度目のマイルチャンピオンS。4度目のG1という頂きへの挑戦である。 1番人気をまたもダイタクリーヴァに譲り、エイシンプレストンは2番人気だ。道中は中団よりやや後方を進み直線で怒濤の追い上げを見せたのだが、前を走るペリエ騎乗のゼンノエルシドの脚色も衰えずとうとうゴールまで捉える事が出来なかった。 マイルチャンピオンSでは敗れてしまったこの馬を陣営はこの後、香港のG1に挑戦させた。出走したのは「香港マイルC」右回りの芝・1600mという絶好のレースだ。様々な国から強豪が集まった。馬だけでなく騎手も錚々たる顔ぶれだ。このレースにはペリエ騎乗のゼンノエルシド(禅宗勝者)も挑戦しておりこちらが1番人気に支持されていた。エイシンプレストン(栄進寶蹄)は6番人気に支持されており、鞍上にはもうすっかり馴染んだ福永裕一だ。日本のマイルG1・1、2着馬の挑戦に多くの人々の目が注がれていた。レースを中団やや後方といういつもの位置で進めたエイシンプレストンは、直線突き抜けて後続に3馬身以上の差をつけてゴールし、日本国内でなかなか手が届かなかったG1タイトルを香港で手に入れた。 香港のG1とは相性が良かったのか、翌年の4月には再び香港へ。今度は「クイーンエリザベス2世C」右回りの芝・2000mだ。前年「香港C」右回りの芝・2000mに挑戦し勝利したアグネスデジタル(愛麗數碼)を直線での壮絶な叩き合いの末に競り落とし、1着でゴールした。 香港G1を2連勝という勲章を手に入れて、再び日本のG1へ堂々の挑戦だ。 しかし日本のG1はやはり厳しかった。帰国後初戦の安田記念では5着に敗れ、毎日王冠では2着するも、天皇賞・秋では8着と大敗。なかなかもう1度頂点に立つ事を許しては貰えないのだった。 2002.11.17 第19回 マイルチャンピオンシップ エイシンプレストンのマイルチャンピオンSへの挑戦は遂に3度目、国内G1挑戦は7度目である。やはり今度も頂点への道は険しそうだ。 1番人気には朝日杯と安田記念のG1・2勝馬アドマイヤコジーン。高松宮記念、スプリンターズSでも2着していて高い短距離への適性を示していた。2番人気には安田記念で2着し、京成杯AHを勝利したブレイクタイム。エイシンプレストンはこの2頭に続く3番人気。 格理論で考察してみよう。 かなりのメンバーが揃ったが、G1級は1頭もいない。G2級はダンツフレーム、ゼンノエルシド、アドマイヤコジーン、エイシンプレストンの4頭。G2Cのゼンノエルシド以外の3頭はG2Aである。さらに近走まで見てみると、全て○の馬はエイシンプレストンとアドマイヤコジーンの2頭にまで絞られる。この2頭は距離適性も肉薄しており、甲乙付け難い。年齢だけはややエイシンプレストンに分があるか。 Photo Data:(C)Carrot Lunch
ゲートが開くと好発進はダンツフレーム。モノポライザー、リキアイタイカン、グラスワールドが出遅れるややバラついたスタートだ。外から気合いをつけて上がっていったのはミデオンビット。先頭に立つと自分のペースで後続を引き連れてゆく。2番手には持っていかれ気味のブレイクタイムを松永騎手が必死に抑えている。エイシンプレストンは定位置の中団やや後方での競馬。ゼンノエルシドが2番手に上がる。アドマイヤコジーンは馬群中央あたり。3角を過ぎてまだ先頭はミデオンビット。ゼンノエルシドも変わらず続いている。3番手にはブレイクタイム。600mを通過し後続が迫る。直線に向くとゼンノエルシドが先頭に立ち引き離しにかかる。内ではまだミデオンビットが粘っている。馬場中央からトウカイポイントが一気に上がってくる。グイグイと物凄い脚だ。その外から負けじとエイシンプレストンも伸びてくる。最内からはリキアイタイカン。トウカイポイントとエイシンプレストンの差は僅かではあるが縮まらない!馬達はひとつの塊となってゴールに雪崩こんだ。壮絶な叩き合いを首差制したのは単勝23.8倍・11番人気の伏兵トウカイポイント。この夏から導入された3連複では3793.9倍もの高額配当をもたらした。 またしても頂点に辿り着けなかったエイシンプレストン。 次の「頂き」を求めて挑戦はまだ続く・・・。 |
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2002年 11月 17日 天気 − 晴れ 馬場 − 良 京都 11 R マイルチャンピオンシップ G1(定量) 芝 右 1600 M 18 頭立 |
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| 着 | 番 | 馬 名 | 性年 | 斤量 | 馬体 | 全格 | 出走 | 芝格 | 出走 | 休み | 連闘 | 中央 | クラ | 別定 | 特別 | 馬場 | 頭数 | 古混 | 牡混 | 他条 | タイム | 人気 | オッズ | |
| 1 | 10 | トウカイポイント 蛯名正義 |
騙 6 | 57.0 | 466 +6 |
G3 B | 30 | G3 B | 30 | ○ |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
1.32.8 | 11 | 23.8 | |
| 2 | 6 | エイシンプレストン 福永祐一 |
牡 5 | 57.0 | 478 +2 |
G2 A | 25 | G2 A | 22 | ○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.32.8 | 3 | 9.6 | |
| 3 | 1 | リキアイタイカン 武幸四郎 |
牡 4 | 57.0 | 486 -4 |
OP A | 17 | OP A | 15 | ○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.32.8 | 15 | 76.8 | |
| 4 | 4 | テレグノシス 勝浦正樹 |
牡 3 | 56.0 | 462 0 |
G3 B | 9 | G3 B | 8 | ○ |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
1.32.9 | 9 | 21.2 | |
| 5 | 14 | メイショウラムセス 柴田善臣 |
牡 4 | 57.0 | 454 -2 |
OP A | 17 | OP A | 17 | ○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.32.9 | 4 | 10.8 | |
| 6 | 9 | テンザンセイザ 安藤勝己 |
牡 4 | 57.0 | 480 0 |
G3 C | 17 | G3 C | 15 | ○ |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
1.33.0 | 10 | 21.4 | |
| 7 | 12 | アドマイヤコジーン 後藤浩輝 |
牡 6 | 57.0 | 464 +4 |
G2 A | 21 | G2 A | 19 | ○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.33.1 | 1 | 2.7 | |
| 8 | 3 | モノポライザー 武豊 |
牡 3 | 56.0 | 450 +2 |
1600 A | 8 | 1600 A | 8 | ○ |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.33.2 | 5 | 11.1 | |
| 9 | 13 | ミデオンビット 幸英明 |
牡 5 | 57.0 | 530 0 |
OP A | 24 | OP A | 20 | ○ |
○ |
○ |
△ |
△ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.33.2 | 14 | 69.2 | |
| 10 | 7 | デュランダル 四位洋文 |
牡 3 | 56.0 | 456 +2 |
1000 A | 5 | 1000 A | 5 | ○ |
○ |
○ |
△ |
△ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.33.3 | 7 | 19.5 | |
| 11 | 16 | ブレイクタイム 松永幹夫 |
牡 5 | 57.0 | 548 -4 |
OP A | 18 | OP A | 14 | ○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.33.3 | 2 | 5.2 | |
| 12 | 15 | グラスワールド 藤田伸二 |
牡 6 | 57.0 | 496 -2 |
G3 A | 31 | G3 A | 5 | ○ |
○ |
○ |
× |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.33.3 | 6 | 12.5 | |
| 13 | 2 | ミツワトップレディ 角田晃一 |
牝 5 | 55.0 | 456 +4 |
1600 A | 26 | 1600 A | 17 | ○ |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
1.33.4 | 13 | 68.8 | |
| 14 | 11 | ゼンノエルシド ペリエ |
牡 5 | 57.0 | 486 -2 |
G2 C | 17 | G2 C | 16 | ○ |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
1.33.5 | 12 | 27.7 | |
| 15 | 5 | ディヴァインライト 田中勝春 |
牡 7 | 57.0 | 462 -14 |
G3 B | 25 | G3 B | 24 | ○ |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
1.33.5 | 17 | 96.4 | |
| 16 | 8 | エイシンスペンサー 安田康彦 |
牡 4 | 57.0 | 492 +6 |
OP A | 19 | OP A | 19 | ○ |
○ |
○ |
△ |
△ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
○ |
1.33.8 | 16 | 86.6 | |
| 17 | 18 | ダンツフレーム 池添謙一 |
牡 4 | 57.0 | 498 +10 |
G2 A | 16 | G2 A | 14 | ○ |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
1.34.0 | 8 | 19.8 | |
| 18 | 17 | アローキャリー 熊沢重文 |
牝 3 | 54.0 | 456 +2 |
OP C | 15 | OP C | 10 | ○ |
○ |
○ |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
× |
1.36.3 | 18 | 122.0 |
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